奈良の桜井市まで来ると、澄んだ青空に深緑の山々の稜線が目前に広がりホッとさせてくれます。さらさらと風に揺れる新緑の稲穂、水田に流れ込むキラキラとした小川に、ゆっくりと回転する水車小屋が見えてきます。初めて訪れてもなぜか落ち着く、まさしく日本の「ふるさと」とはこういうものなのだと感じさせてくれる場所です。小学生の頃、毎週土曜の夜7時から見ていた「まんが日本昔ばなし」を思い出します。のどかな市原悦子のナレーションが聞こえてくるところだからです。それもそのはず、この桜井市付近はかつての大和朝廷があった場所とされ、古墳が多いことや大和川や大神神社、三輪山など地名からもそうであったと推察されます。
安倍晴明は一条戻橋の橋のたもとに式神を配置させることで、自分の屋敷に誰が来るのかを事前に察知していたといわれます。夢枕獏の「陰陽師」を読むと必ず出てきますね。式神が清明に今日はどういった人物が何の相談に来たかを教えていたようです。
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